2005/05/17

 
「花と爆弾」HPにて、Webギャラリーを開設いたしました。絵を描いてくれた皆さん、特に子どもたちの絵は、本当に素直に平和を感じられる力作です。ギャラリーを開設してくらた妹chekoにも感謝です。皆さん、ぜひご覧下さいね。

 さて、昨日は、以前お知らせしました堀越由美子さん主催の「つながるいのち」に行ってきました。少し遅れて会場となった新大阪のKOKOプラザに入ると、もう客席はほぼ満席で、すでにパネリストたちの熱いトークが始まっていました!

 第1部のトークにつづき、第2部はいよいよ子どもたちの出番です。小田原から駆けつけてくれたという子どもたちの能は、本当に素晴らしい気と間合いというのでしょうか、指揮者もなく、4拍子などの決まったテンポもない中で、皆で気を合わせて、謳いを歌い、鼓、笛、太鼓などが加わって、独特の空間を創り上げていました。能というのは、西洋音楽にどっぷり浸かった私からすると、その楽曲がとても不思議なのですが、子どもたちがその神秘の芸術を、気を合わせて創造している様子に感動しました。

 続いては、プログラム最後となるアフリカとカリブ海の楽器を使ったライブでした。ステージ中央には、「ココペリ」さんのジャンベ奏者、弱冠10才のテペリーナ君。この日は、テペリーナ君の師匠横沢氏と、憧れのジャンベ奏者大二郎さんも一緒ということもあって、テペリーナ君はいつもにもまして、しあわせそうにジャンベを叩いていました。カリブ海の楽器、スティールパンを演奏する10才と13才(だったかな?)の女の子も、先生である女性たちと一緒に楽しそうに演奏してました。私も本格的なアフリカの音楽は初めて聴きましたが、本当に魂の躍動感を感じさせてくれる、何か生まれ変われるようなエネルギーを持った力強いビートでした。

 「つながるいのち」を見せていただいて、実感したことは、子どもは信頼できる大人に支えられていたら、安心して自分の持てる力を最大限に輝かせることができるんだな~ということです。キラキラと輝くような子どもたちにも感動しましたが、それを支える素敵な大人達に出会えたこと、それがとても嬉しく思えました。こんな大人達がたくさんいれば、日本もまだまだ大丈夫かも!そんな明るい未来を感じさせてくれた、素晴らしいイベントでした。

 さて、イベント終了後帰宅して、メールを開けてみると、宝塚・アフガニスタン友好協会の西垣さんからメールが届いていました。『花と爆弾』を英語の教科書にしてくれている高校生達の住む孤児院はジャララバードという町にあるのですが、最近その町を中心に反米デモが激化し、米兵の発砲による死者も出ているとニュースで聞いていましたので、心配していました。西垣さんによると、高校生達の孤児院の真向かいのビルも襲撃されたとのことで、子どもたちはとても怖い思いをしたようです。アフガニスタンにも、子どもの幸せを願ってやまない素敵な大人達はたくさんいらっしゃると思いますが、そんな個人の力を圧倒する大きな暴力が、子どもたちの未来を脅かしています。

 一日も早く、銃撃や空爆なんかない平和な町で、アフガンの子どもたちも自分の力を存分に輝かせられる日がきますように。その日まで、どうか皆さん、アフガンの子どもたちのことを忘れないでください。

2005/05/10

 
 昨日、一昨日と開催されたアート縁日への出店、無事終了しました!昨年、妹とフラッと立ち寄ったイベントでしたが、今年はれっきとした(?)一人のアーティストとしての参加でした。『花と爆弾』の本と、詩集の中から人気のある詩や絵を選んで作ったポスト・カードを販売させてもらい、また「あなたのピースフルな想いをアートで表現してください」と題したお絵かき会も開催しました。『花と爆弾』には、時間と経費の関係で:)私の下手な絵が掲載されていますが、前々から、いつかもっと素敵な絵を誰かに描いてもらいたいと、ずーっと思っていたので、今回のお絵かき会はとても楽しみにしていました。

 さて、当日、前夜からの雨もあがって、5月の爽やかな風のもと、お店の準備もすっかりできました。「本当にお絵かきなんかしてくれる人、現れるのかな~」と内心とっても心配していたのですが、しばらくすると、5才ぐらいの女の子が妹を連れてどこからともなく現れて、お絵かきを始めてくれました。イルカとネコを一生懸命描いてくれて、またどこかへ去ってしまったのですが、その後、たくさんの子どもたちや20代ぐらいの女の子たちがやってきて、それぞれにピースをイメージした絵を描いてくれました。中には、100円を出して、詩の一節だけが書かれた白いポストカードを買って、その詩にあった絵を描いてくれた人もいて、本当に嬉しかったです。長年の夢が実現!っていう感じです。皆さんに描いてもらった絵はすべてデジカメで録画させてもらっていますので、後日Art for Peaceでご紹介します。力作揃いの「花と爆弾-Web展覧会」を楽しみにしていてくださいね♪

 また、とても素敵な出会いもありました。先日「ココペリ」のマルコさんが大阪の「パンゲア」というカフェに「花と爆弾」のポスターを貼ってくださったそうなんですが、それを見て読者になってくださったYokoさんという方が、わざわざ大阪からアート縁日まで会いに来て下さいました。Yokoさんはまだ20代という若さなのに、とても平和について深く考えられていて、アーティスト仲間といっしょに出版したというフリー・ペーパー『Take It Easy』を持ってきてくださいました。「平和のために何ができるかな?できることからしていこう」「楽しくのんきにやっていこうぜ」。こんな言葉を合い言葉に、できることから始めようと語りかけてくるような素敵な小冊子でした。そして、その中にチラシが入っていました。タイトルは「今、すぐにできることfor peace」。①から⑤まで、平和のために今すぐにできることが挙げられているのですが、その第3位はなんと、「本『花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-』を買う」でした!「戦争による哀しい声や状況を読みやすい詩形式とイラストで表現されています。二度と起こしたくないとみんなが心から思えるように・・・」との紹介文もつけてくださっていました。
 そして、Yokoさんと一緒にお越し頂いたYukaさんも「私もできることから始めたいので」と言って、『花と爆弾』を買ってくださいました。二人は他の仲間とともにOne Loveという活動をしているそうです。大阪の堺を中心にした活動のようですが、ご興味のある方は、yoh_ko.go_go_0326@k.vodafone.ne.jpまで。私もいつか何かの形で参加させていただきたいと願っています。

 他にもたくさんの方が本やポスト・カードを買ってくださって、しっかりと収益もあがりました。アフガン・イラクの子どもたちへの支援を増やすことができて、とても嬉しいです。でも、今回のイベントで一番嬉しかったのは、やっぱりたくさんの人が平和を考えながら絵を描いてくれたこと。子どもたちが、自分たちの平和なしあわせをかみしめ、アフガンやイラクの子どもたちにも同じしあわせを、と願いながら絵を描いてくれたことでした。また静かに希望の波紋が広がっていった、そんな気がする二日間でした。
 絵を描いてくれた皆さん、本当にありがとうございました!

 最後にイベントのお手伝いをしてくださった方にもお礼を。アート縁日のシンボルである風車を作ってくれて、その上当日のお手伝いまでしてくれた神戸芸術工科大学の学生の皆さんを始め、二日間にわたり、搬入搬出、運搬、チラシ配り、販売のお手伝いをしてくださったTさん、そして二日間にとどまらず、このあとArt for Peaceに絵を掲載する作業を一手に引き受けてくれている妹cheko。そして、足を運んでくださった皆さんすべてに、最大の感謝を。皆さんのおかげで、とてもしあわせな二日間となりました!

2005/05/07

 
 昨日はこどもの日でした。テレビを見ていても、子どもに関する問題がいろいろ取り上げられていました。学力低下の問題とか、不登校やリストカットの問題とか・・・。日本は平和で豊かに見えますが、実は自殺者が毎年3万件も越えています。長年アフガニスタンで医療支援をされてきたペシャワール会の中村医師は、この日本の現状を「内戦状態」と表現されました。目に見えない内戦状態が続く日本・・・。やはりアフガンやイラクと同じように、日本でも、一番つらい目にあっているのは、子どもたちなのでしょうか。

 子どもへの虐待、10代の子どもたちが起こす残忍な事件、そんな悲惨な事件を見聞きするたびに、「子どもたちのためになにかできないか?」と感じる方も多いのではないでしょうか。今日は、その「なにか」を始めた「花と爆弾」の仲間をご紹介します。

 先日のブログでご紹介いたしました、「花と爆弾」取り扱い店となっていただいた、心斎橋、日航ホテル西裏、老舗天ぷら【若松】の女将さん、堀越由美子さんが、「何か」を始められました。
『大人が変われば子どもはもっとはばたける!』
『子育ち大人育て』をコンセプトに「つながるいのち」というイベントを主催されます。
 堀越さんから「花と爆弾」に寄せられたメッセージを一部ご紹介させていただきます。

 この生きにくい世の現実を直視するには、少し勇気が必要ですが、一歩ふみ出して生活を見直し、元気に生きる原動力を得るために、ちょっと異色な集いを企画しました。
 この集いは、いわゆる子育て系ではなくて、この国土の中で健やかに生き行くことの基本の基本が語られると思います。今この国でも様々なかたちの暴力で、時に激しく、時に真綿で首を絞められるように、いのちがおびやかされています。そして多くの人々が心から感動することを忘れてしまっていますよね。ぜひたくさんの人々に当日お越しいただきたいと切望してやみません。


◆5月15日(日)《つながるいのち》 
HOKO PLAZA(青年文化創造ステーション
13:00~受付 12:00より
★一部(1:00~3:30) 講演、パネルトーク 真弓定夫・森田ゆり・和田重宏
★二部(4:00~5:30) 表現舞台(子供達による能、パーカッション)
出演《タムタム・テペリ-ナ》
前売(大人)5.000円(大・高生)3.000円(中学生以下)2.000円 
当日(大人)5.500円(大・高生)3.500円(中学生以下)2.500円
お問い合わせ、チケット予約、詳細はMARUCO HOUSEまで。
http://www.eonet.ne.jp/~marucohouse/

 第一部のパネリストはそれぞれの分野で多いに注目されていらっしゃる、小児科医・真弓定夫氏、エンパワーメントセンターの森田ゆりさん(http://www.geocities.jp/empowerment9center)、NPO法人子どもと生活文化協会、和田重宏氏。
 第二部では大倉正之助クラスの子供たちによる子ども能。
そしてパーカッションではタムタムとテペリーナ君が出演します。

 チケットが前売りでも5000円と高額ですが、それだけの値打ちのあるパネリストの顔ぶれであるとともに、素晴らしい子ども能だそうです。堀越さんもこの値段を設定するのにはとても勇気がいったとのことでしたが、東京の能楽堂にまででかけて、直に見た子ども能に感銘を受けて、経費がかさむのは承知で、今回のイベントに参加していただくことになったそうです。堀越さんのお言葉を少しだけ。

 お能に全力で取り組むことで、自然のいのちを頂くことにはじまり、他者と気を合わせることを学び、○ や×の評価ではないいのちの輝きそのものを見せてくれます。

 私はまだ見たことがないのですが、堀越さんが綴られた子ども能への想いを読み、きっと堀越さんやパネリストの方々が、世に発信したいとことが、子どもたちの能に表現されているのだろうな~と思いした。
「子育ち、大人育て」
 素晴らしい子どもたちの能をみることで、大人が子どもたちのいのちの輝きと可能性を知り、また感動し、それによって大人が育てられ、変わっていく。そして「大人が変われば子どもはもっとはばたける!」と繋がっていく。
 そんなプラスの連鎖を生み出すような、素晴らしい子ども能なのだと思います。また「花と爆弾-空爆の町で」を作ってくださったココペリさんも、このイベントには深く関わっていらっしゃいます。第2部では、ココペリのジャンベ奏者テペリーナ君の演奏も満喫できますよ。

 堀越さんの熱い思いが少しでも多くの方々に届きますように。

2005/05/02

 
 あっと言う間にGWに突入!とは言え、明日は通常通りに授業を行いますので、相変わらず授業の準備その他に日々追われています。昨日は理事を務めさせていただいている学会の年に一度の大会ということもあって、朝から晩まで久しぶりに(?)、アカデミックな雰囲気に浸っておりました。そんなこんなで、ご報告が少し遅れてしまいましたが、4月29日、大阪は心斎橋の老舗「若松」さんでの「ココペリ」ライブ、行ってきましたよ!

 トンボ玉作家・金井耕平さんの作品展もされていたので、会場に入ると、色とりどりのガラス玉がたくさん並べられていました。そしてその向こうにココペリのお三人さんの笑顔が。テペリーナ君のジャンベは(師匠が見に来ているというこで)かなり気合いが入っていましたし、風知魂さんは体調が今ひとつとのことでしたが、そんなことは感じさせない頑張りでした。そしてマルコさんは、以前Big Appleで拝見した時よりも、もっとほくほくとくつろいだ感じで、音楽を楽しんでいらっしゃる様子でした。

 曲もたくさん演奏してくださいましたが、「勇気のでる歌」「アラブの歌」「あさきゆめみし」などが、心に残りました。これらの歌に流れるメッセージは「為政者に惑わされて戦争なんかに荷担するな。戦争は悪夢以外の何でもない。」マルコさんの穏やかな、そしてどこか力強い歌声から届くメッセージは、なんとも心地良いものでありました。

 そして、「花と爆弾-空爆の町で」。『花と爆弾』の詩の一編に、小さな夢を叶えられないまま死んでしまった女の子の詩がありますが、この曲はその女の子の死を嘆くお父さんが歌っているような曲です。何回も何回も繰り返される歌詞「神様、私の子どもを天国に導いてください」。子どもを死なせてしまって、どうすることもできない父親。その絶望的な悲しみが感じられる、とても深い曲です。ココペリさんのお許しをいただいて、「花と爆弾」HPのArt for Peaceで視聴できるようにさせていただきましたので、是非お聞き下さい。でも、ライブで聞く方が数倍良いので、機会がおありになれば、是非ライブに直接足をお運びくださいね。ライブ情報などはこちら。Maruco House

 さて、会場となった「若松」さんのご紹介も。こちらは日航ホテルの西裏すぐにある落ち着いた和風の佇まいの老舗天ぷら屋さんなんですが、ここの女将さんと若主人が本当にユニークな方たちなんです。以前このブログでもお話したベトナム帰還兵のアレン・ネルソンさんを大阪でお世話されているのも若松さんですし、また私もメーリング・リストに参加させてもらっている、9/11のテロのアメリカ人遺族を中心として出来た平和活動団体「ピースフル・トゥモロー」の日本での活動を支援していらっしゃるのも若松さんなんです。ネイティブ・アメリカンやアフリカの支援もされています。ライブの後、女将さんと少しお話をさせてもらいましたが、本当に平和を望む心でみーんなが繋がっていることを実感させてもらえるとても素敵な女性でした。もっともっとお話したいと思いましたが、気が付くと11:45p.m.!神戸まで帰れるかしら~!!ということで、後ろ髪引かれる思いで、「若松」さんを後にしました。でも、『花と爆弾』は帰らなくても良いことに!つまり「若松」さんも『花と爆弾』販売店になってくださったのです。

 またひとつ素敵な出会いのあった、忘れられない一日となりました。

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